【自称評論家の雑感】#SCRUMコンピ 感想【微ネタバレ】

手に入れて聴いたわけですよ。
そりゃ感想書くしかないですよね。
大まかな曲の内容には言及してますけど、買うか悩んでるリスナーさんも是非参考にして頂ければなと思います。

以下イキリ感想微ネタバレ注意
↓↓↓↓↓




















各曲の感想に入る前に
まず「SCRUM vol. 1」という作品は非常に統一感があると私は感じました。
聴き手次第では、個々が個性を出し合っており、曲ごとに違う魅力があると感じるかもしれません。
しかし私は10曲全部が同じテーマを共有しているように思えてならなかった。
そう、SCRUMには裏テーマがあるかもしれない。
そのテーマとは……


人生の選択・決断
だとまあ思ったわけですよ。

実際そのテーマがあると仮定して歌詞や曲調、イラストを摂取すると、スルッと頭に入ってきて、こうして文字にアウトプットもしやすくなるので、今回はこのテーマを軸に感想を語っていこうと思います。

【留意】
※悪口雑言を含みます。読んでくださっている皆様を不快にさせても私は謝りません。
※独自の飛躍的解釈があります。解釈違いはむしろ歓迎しますが謝罪はしません。
※批評に対する批判も歓迎ですが、マジで他人の心を傷つけても悪く思わないタイプなのでご了承ください。







1. 藝術 ─ 虻瀬 × ジロウ


最初単品で聴いた時は正直つまらねえ曲だなと思いまし「た」よ。
俺は大体何聴いても心の中では「つまらねえ」と思ってます。
悪口雑言は氷山の一角で、私の現実にあった沢山の「つまらねえ」の山を創作者様に配達して回ったら私は戦後最悪の殺人鬼になれるかもしれません。
そう思って「た」訳ですけど、SCRUMという全体において、人生の選択・決断という視点で鑑賞すると、
「ああ、この作品は代替不可能なパーツだな」と思えてくる。

この曲は社会に適合できず狂人となる選択をする話です。

トップバッターとして良い役割を果たしていると思います。
役割だけじゃなくて「良い曲」ですよ。



2. だから、生きなくちゃならない ─ 椎乃味醂 × 東の空まで会いにきて



SCRUM10曲の中で一番ヤバかったのは間違いなくこれですね。
先に言っておきますけど、本当にこのコンピで化学反応起きたなって思った作品はこれともう1作品だけです。
いやちょっと天才過ぎる。
これだけでもう2時間の映画観た気分だし、3000円回収した気分。
とりあえず見てくれ聴いてくれ。おねがいダーリンじゃねえ。

この曲は荒廃した世界で、相棒の死に対して「生きる」選択をする話です。

絵の方はEnd Timeの軍艦島を参考にしたんですかねえ。
でもそれ以外でどこかでこんな建造物を見たような気もする。


いやあ好きです。



3. 痘痕も靨 ─ tamon × Ckira



これはもう「曲順の妙」が炸裂してます。

この曲は荒廃した世界で、相棒の死に対して「現世を諦める」選択をする話です。

前曲と曲調は全く違うにもかかわらず、世界観がダブって見える。
私が裏テーマを仮定するに至った1つの種でした。



4. ドミトリー ─ くじら × 只野



ハイここで現実に引き戻される
前3曲はあり得ない世界線の物語だったのに対し、ここからは現代を生きる我々により近い距離で人生の選択・決断の物語がくり広げられます。

ドミトリー(宿泊施設) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC_(%E5%AE%BF%E6%B3%8A%E6%96%BD%E8%A8%AD)

相部屋を前提とした宿泊施設をタイトルに冠しながら「孤独」を唱え続ける。

この曲は現世を諦め、天国に思いを馳せているが、今は孤独な意味のない生涯に身を置く選択をする話です。

正直な話、SCRUMに裏テーマなんか存在しなくて、曲のテーマが人生論になるのは単に現代ボカロ・現代ポップスの傾向に過ぎないとも言えるんですよね。

みーーーんなMVに主人公の人間を1人置きますし。
中には群像劇や無生物的なPVもありますよそりゃ。

しかしSCRUMにおいては主人公をドン!と置いて、そいつの生き様を描く最適化された商品が陳列されており、その秩序の中で(二)十人(二)十色の多様性が在る。

まあまあ集大成ということで覗いていきましょう。



5. ロウリュ ─ Peg × ATUHI



これなー、ロウリュの意味知ってるか知らんかで評価変わるねんな。

ロウリュ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%83%AA%E3%83%A5

ほんまサウナで両手組んでその上にアゴ乗っけて聴きたいなこれ。

この曲は現実世界を自力で変える選択をする話や。

前向きな曲は2番目の奴と、この曲と、後はもう1曲しかあらへんわ。けったいやろ?
情緒不安定な餓鬼は厭世な似非を好むようで。
これを言うと老害にしかならんから外野の俺も黙るべきなんやろうけど、生憎何でも喋るのが
俺の性分なもんで。

ほな次いこか。



6. 白けた日々の悲しみは、ただ滔々と流れてく ─ 4ma15 × 灰中空



先に言うとこの曲は今の状況を問題だと感じているが、感情を整理し切れず人生の選択・決断すらできない話です。

漫画の登場人物や成功者の物語は選択の連続ですけど、現実の我々はそうですよね。
目先のタスクに忙殺されている。
非常に共感できる曲だと思います。
そしてこの提起が次の曲に繋がっていきます(曲順の妙)。



7. アヌビス ─ veno × 沼田ゾンビ



最初単品で聴いた時は正直つまらねえ曲だなと思いまし「た」よ。
俺は大体何聴いても心の中では「つまらねえ」と思ってます。
悪口雑言は氷山の一角で、私の現実にあった沢山の「つまらねえ」の山を創作者様に配達して回ったら私は戦後最悪の殺人鬼になれるかもしれません。
そう思って「た」訳ですけど、SCRUMという全体において、人生の選択・決断という視点で鑑賞すると、
「ああ、この作品は代替不可能なパーツだな」と思えてくる。

この曲は選択・決断を躊躇い、人生の時間を失った人の話です。

アヌビス - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8C%E3%83%93%E3%82%B9

でこれは特に意味のないリンク貼りですね。
本作ではアヌビスを単なる死神として捉えてる傾向が強いと感じられるので。
ストーリー考察をもっと詰めていくとそうでもないと言えるかもしれない。



8. エトワール ─ いよわ × ocome



先刻言ってた最後の前向きな曲ですね。

この曲は別れを受け入れ、前に進む選択をする話です。

超初心者向けいよわ曲と言っても過言ではない。
個人的にはいよわ曲どこから入っても問題ないとは思うけど、俺が聞いてきた中では一番ポップスだし、構成が単調。
前奏(間奏)+AメロAメロ+サビサビサビサビサビサビ=エトワール
だからね。こんなこと今まで無かったよ。

いや手抜きだとは思ってないですよ。完全に絵師さんに対する配慮ですね。
新曲聴きながら歌詞見て一枚絵見て……って完全に情報過多なので、単純なメロディーの使い回しや前奏繰り返しの構成は鑑賞してて助かるんですよ(他曲でもそのような配慮が感じられるかも)。本当に絵を鑑賞する余裕があった

自分の曲自分のPVだったら全部マシマシ情報洪水にして、どれから楽しむか選ばせることもできますが、今回は絵師とスクラム組んで視聴者に届けないといけませんからね。
これはこれで1つの結論だと思います。

曲の内容に関しては「乙女を踊れ」の続編または「ディアーマイウィッチクラフト」の逆視点かなとも邪推しました。いや多分違うけど。実際そうだったらそれ絵師に描かせちゃダメなやつっしょ。



(そういやどっちも初心者向けいよわだね)

後は皆様の判断に任せます。



9. ルナ・エクリプス ─ BCNO × 薬屋


最初単品で聴いた時は正直つまらねえ曲だなと思いまし「た」よ。
俺は大体何聴いても心の中では「つまらねえ」と思ってます。
悪口雑言は氷山の一角で、私の現実にあった沢山の「つまらねえ」の山を創作者様に配達して回ったら私は戦後最悪の殺人鬼になれるかもしれません。
そう思って「た」訳ですけど、SCRUMという全体において、人生の選択・決断という視点で鑑賞すると、
「ああ、この作品は代替不可能なパーツだな」と思えてくる。

この曲は現世を諦め、人生を変える選択もする気はなく、思考停止で仮面を被って生きる話です。

イラスト自体は空想的ですが、歌詞自体は現代社会を穿つ内容だと思います。
現代社会の絶望を謳い切った後に、地獄の扉が開くんですよね。



10. 君は悪くない ─ Δ × 井上カワズ


一言で形容するなら「地獄」

どういう曲かと聞かれたら全てに絶望して自ら「死」を選択する話。

順番に聴いていって、最後に、この音楽の墓場に辿り着いてほしい。

本当にこれは化学反応だった。

三者視点から見てもΔさんと井上カワズさんは出逢えて良かったと思う。

二人に幸あれ。






総評
3000円以上はたいて買う価値あり。
制作に関わった全員が責務を全うしたと思います。
彼らのこれからが楽しみですよ。偽りなく。

商品が手に入ったらブックレットを開けてみてください。
そして中身を嗅いでみてください。
良質なトランプカードを開封した時の匂いが我々を興奮させるでしょう。
これを言いたいがために長々と記事書いた感あります。

人生の選択・決断の下りはただの屁理屈なんで忘れて構いません。
純粋な気持ちで創作物を鑑賞しましょう。

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私の責務を全うしたのでこれにて。