※いわゆる《セメス史観》におけるいよわ曲の区画をまとめた記事です。
※いよわが新曲を投稿したり、有志によるいよわ曲の研究が進むにつれ、過去の区画定義が揺らぐ場合があります。その場合は都度改稿し、最終改稿日を記入するものとします(また、膨大であるため有志による研究で発見された部分について、"有志研究により発見"といった注釈は省略しています。ご理解の程宜しくお願いします。)。
※私の解釈は他者の解釈を否定したり、押し付けたりするものではありません。
※私は視聴者それぞれの解釈を尊重します。
【0期】
【0期】
呼称:【模索期】と呼ぶこともある。
定義:【ver.1.0】である「乙女を踊れ」より前
※現在は「IMAWANOKIWA」の前編である「イーマイナー」より前が定説
特徴:それぞれ作品のコンセプトが異なるが、Side:Iであることは共通しているため、本質的には同じことを伝えようとしている、と考察を通じて結論づけられる。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「終末のお天気/SCP-3519」「昨非今是のイノセンス」「イーマイナー」
限定曲:「あなたのしたり顔が見たい」
【1期】
【ver.1.0】
呼称:単に【1.0】と表記・呼称してよい。
定義:「乙女を踊れ」そのものである。
→意義①:「イーマイナー」における純セメスのコメント"曲は非常に良いので音質改善が急務"から、「乙女を踊れ」ではピアノの生演奏が採用され、以降いよわ曲の作風の根幹に位置づけられるようになった。
→意義②:本作は活字によるサイドストーリーがあり、以降【1期】の特徴である"いよわ本人の思想を排除したキャラストーリーテリング特化型創作"の原点と言える。
→意義③:本作はゲスの極み乙女に対するリスペクトが色濃い作品で、リスペクト創作に特化した【2期】以降にも繋がる重要な作品である。
正直リスペクトした ピアノと早口とDmコード
— いよわ (@igusuri_please) 2019年2月11日
そこに限らず 乙女を踊れはゲス乙女へのリスペクト満載の曲ですよ #peing #質問箱 https://t.co/eXvsZfdgwB
《楽曲》
公開曲:「乙女を踊れ」
【ver.1.1】
呼称:単に【1.1】と表記・呼称してよい。狭義の【1期】として表現することもある(【1期】始点「乙女を踊れ」「マーシーキリング」論争)。
定義:「マーシーキリング」から「エンゼルケア」まで
特徴①:Side:I以外のいよわガールズが導入されている。
特徴②:幻想狂気曲、感性の反乱βと取れる表現が確立されている。
特徴③:いよわ本人の思想を排除したキャラストーリーテリング特化型創作であり、世界観を呈示するストーリーテリングおよびキャラの感情の発露表現が優先される。
《曲群》
公開曲:「マーシーキリング」「水死体にもどらないで」「ラストジャーニー」「わたしは禁忌」「無辜のあなた」「ディアーマイウィッチクラフト」「IMAWANOKIWA」
限定曲:「秘密基地で待っていて」「YURAGI(instrumental)」「夢遊絶頂感」「ゆるやかな化膿」「赤色が怖い」「アダラナ」「知らない香り」「エンゼルケア」
【1期後半】
呼称:【ver.1.2】とは呼称しない。【再模索期】と呼ぶこともある。
定義:「くろうばあないと」から「黄金数」まで
特徴①:音楽およびPVにおいて【1.1】以上に実験的な試みが見られる。
特徴②:考察前提のPVおよび歌詞である傾向にあり、考察しなければストーリーの全体像すら理解できない傾向にあり、【2期】のような「キャラクターの正体」という明確な問題設定が統一されていないため、結果的に難解な作品が多い。
特徴③:【1期】以上に自棄的感情、自己独白の要素が強く、後の【ver.1.99】でそれが頂点に達する。
特徴④:いきなり作風が変わったわけではないため、【1期】と【1期後半】には「ねむるピンクノイズ」収録曲であるか否か以外の明確な境界が無いとも言える。
特徴⑤:【2期】の原型と言える"元ネタが明白な作品"が登場し始める。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「くろうばあないと/Yuri(DDLC)」「ポプリさん」「黄金数/如月モモ(カゲロウプロジェクト)」
限定曲:「ノアノア」「オンリーエンド」「エトワール」「とかげの心」「モノクロになる前に/裏表ラバーズ(wowaka)」「ヒーローがいない街」
【ver.1.99】
呼称:単に【1.99】と表記・呼称してよい。
定義:「さよならジャックポット」そのものである。
→意義①:いよわが直前まで、これを最後に引退しようと考えた作品である。
→意義②:過去作の総まとめとも取れる作品である。
→意義③:オフボーカルの配布を明確に否定していることから、本作は一種の特殊性を有する。
→意義④:サビの最後において、【2期】に繋がる特徴"思想・人生観の開示"が現れている("思想を排除したキャラストーリーテリング"という【1期】の特徴がほぼ破れている)。
《楽曲》
公開曲:「さよならジャックポット」
【2期】
【ver.2.0】
呼称:単に【2.0】と表記・呼称してよい。
定義:「1000年生きてる」そのものである。
→意義①:いよわが【1期】以降の自棄的感情を乗り越えた先にある新たな作風の確立を象徴する作品である。
→意義②:この作品以降、より明確な"元ネタ有作品"が継続して作られるようになる。
→意義③:"イベント(本作の場合はボカコレ)の舞台に相応しい作品"という、外部に対する意識が明確になっている。
《楽曲》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「1000年生きてる/かぐや姫,Natsuki(DDLC),生きる(椎名もた),展覧会の絵(ムソルグスキー)」
【1期Ending】
規則:【2期】に分類される。
定義:「オーバー!」そのものである。
→意義①:【1期後半】の特徴である考察前提のPV(考察しないと最後の女の子が猫の前で泣く描写が理解できない)と、【2期】以降の特徴である"元ネタ有作品""思想・人生観の開示"が融合しており、過渡期と言える。
→意義②:本作は処女作投稿日と同じ日に投稿された周年作品であり、もし「さよならジャックポット」を最後に引退していた場合、投稿されていなかった可能性が高い【1期】要素を含んだ作品であるため象徴的である。
《楽曲》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「オーバー!/エネ(カゲロウプロジェクト),サイハテ(小林オニキス)n次創作群」
【2期無印】
呼称:単に【2期】と呼称してもよい。狭義の【2期】として表現することができる。
定義:「たぶん終わり」投稿日前後の納期が設定された作品で、【2期】以前の作品、「あだぽしゃ」以降に依頼されたであろう作品を含まない(つまり「ヘブンズバグ」「パインドロップ」を含む)。
特徴①:いよわガールズそのものに"元ネタ"が設定されており、"キャラの元ネタは何か?"という問題設定ができるため、考察ハードルが低い。また、コラボ案件の際に"元ネタ"をコラボ先に設定することで、作風を維持しつつ簡易に作品を納品することができる。
特徴②:他作品、他概念に対するリスペクトを重視しており、【1期】のようなオリジナリティを意識した作風とは一線を画す。
特徴③:今まで不純物として排除してきたいよわの思想や人生観を含むフレーズが含まれている。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「たぶん終わり/Monika(DDLC)」「ヘブンズバグ/蚕(概念)」「パインドロップ/心音(パインアメは溶けきらない)」
限定曲:「灰色の靴/七草にちか」→「あだぽしゃ」前に完成した作品であることは明らかだが、"原作ストーリーのオチの統一"という観点から、「灰色の靴」は後述の【2plus期】に区画する場合が一般的であり、稀に狭義の【2期無印】か【2期無印Ending】として区画することもある。
七草にちかに捧げる曲できたのでアルバムに入れます
— いよわ (@igusuri_please) 2021年5月21日
【2plus期】
呼称:単に【2plus】と表記・呼称してよい。但し【2+】とは表記しない。
定義:「あだぽしゃ」から「アプリコット」まで
特徴①:"原作のストーリー(特にオチ)に準拠"という形でのリスペクトを重視しており、いよわ作品としてのオリジナリティを犠牲にしているとも取られかねない。
特徴②:今まで不純物として排除してきたいよわの思想や人生観の内、"怒り"といったより直接的かつ不純性が高い感情や思考を作品内に隠さず表出させるようになる。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「あだぽしゃ/Giselle(Widowmaker)」「きゅうくらりん/Sayori(DDLC,act.1)」「アプリコット/桑山千雪(薄桃色にこんがらがって),白雪姫」「ふぇのめのん/トイレの花子さん(ギタメタの心霊ドッ企リ大作戦!)」
限定曲:「うらぽしゃ/キルマー(煮ル果実)」「灰色の靴/七草にちか(W.I.N.G.優勝)」「アイリスアウト/Pretender(Official髭男dism),たしかなこと(小田和正),美樹さやか(魔法少女まどか☆マギカ)」「マイクロウェイブ/パーフェクトブルー(アニメ映画)」
【✖】
呼称:環境依存文字を使用しているため、単に【スラー】と表記・呼称してよい。【ばつ】【×】とは表記・呼称しない。
定義:「キャラバン」と「捕食ひ捕食」で構成される。
→意義:この2曲は【1期後半】~【2plus期】に作られた曲だが、従来の特徴であるキャラクターや元ネタのストーリーに準拠した謎解き要素が主軸となっておらず、いよわ自身の感情や思想の発露が主軸となっている。また、キャラクターのキービジュアルにおいては、Side:Iというよりかは、いよわそのものと取れるキャラクターが採用されている。
特徴:祈り、希望的未来への渇望、叫びの強調が成されており、これらは結果として【3期】の「熱異常」と対照的なものとなった。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
限定曲:「キャラバン/砂の惑星」「捕食ひ捕食/月兎耳(植物)」
【Before 3rd】
呼称:読み方は"ビフォア・サード"である。単に【B3】と表記し、"ビースリー"と呼称してもよい。
定義:「ももいろの鍵」(または「私の革命」「パジャミィ」)から「熱異常」以前に構想された楽曲およびPVまで(つまり、初音ミク版「ももいろの鍵」まで)
→「ももいろの鍵」から「ももいろの鍵」まで
→同一楽曲を除けば「ももいろの鍵」から「残滓」まで
特徴①:あくまで【2plus期】の延長線上にあるが、"決意""悔恨"が作品のテーマであると論じることができる曲群である。
特徴②:ストーリーや元ネタの秘匿性が【2plus期】より高く、作品の真のメッセージ性も落涙読みの解読が前提になっている場合が多い(【2plus期】の特徴"オチの統一"も【Before 3rd】ではメッセージ性が優先されるため原則改変される→つまりラスサビの歌詞の重要性・比重が【2plus期】より高い)。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「私の革命」「パジャミィ/メルティランドナイトメア(はるまきごはん)」「異星にいこうね/飛行艇(King Gnu),大崎姉妹(アルストロメリア),霞がついてくる(はるまきごはん、ヰ世界情緒)」「ぷらいまり/ライライ姉妹(まいまいまいごえん)」「頬が乾くまで/幽谷霧子」「マイワンダー/あこがれ(小説)」「スーパーレア」「つづみぐさ/ライライ姉妹(まいまいまいごえん)」「AKUMA!」「ももいろの鍵/金の鍵(グリム童話)」
限定曲:「わだちの花」「平熱/樋口円香,浅倉透」「ドロップレット」「パラレルサーチライト(ライブ版は公開済)/名取さな」「残滓(2.99?)」
【3期】
【3期】
呼称:大枠としての【3期】と峻別するために、「熱異常」と呼称してもよい。
定義:「熱異常」そのものである。
→意義①:「熱異常」は過去曲の延長線上にあるものの、後述する"いよわ曲の核となる要素"を敢えて捨象、否定しているため、分類不可能な唯一の概念である。
→意義②:本楽曲がボカコレで1位を獲得し、いよわの人生が不可逆的に変化したことから、「熱異常」は再現性を失い、1つのシンギュラリティとして永遠に唯一無二の概念として揺らがぬ存在となった。
特徴①:散文的かつ平易な単語を用いたストーリーテリング、いよわガールズそのもの、さらにはいよわ曲の核であった"祈り""救済"の要素をも敢えて捨象・否定し、"過去~現在"の"感情"表現を全面に出すことで"涙も出なくなった絶望的・破滅的な未来"を暗示している。
特徴②:"感情"を強調する歌詞(リフレイン)以外が聴き取れないような詰め込み歌唱を採用しており、またPVの歌詞も初見ではほとんど読み取れない書き方がされており、とにかく音とPVにおけるキャラクターの表情で"感情"を伝えることを全面に出している。
《楽曲》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「熱異常/7から8へ(椎名もた),World's Smallest Violin(AJR),足立レイn次創作群」
【2期Ending】
規則:大枠としての【3期】に分類されるが、【3期】とは「熱異常」であるため、【2期Ending】という固有のカテゴリとして表現することが望ましい。
定義:「地球の裏」そのものである。
→意義:【Before 3rd】【3期】の特徴の両方を有している過渡期の楽曲であるため、「異星にいこうね」のみならず、それらの曲群に対する非Side:I側のアンサーソングとして機能している。
《楽曲》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「地球の裏/大崎姉妹(アルストロメリア),フィクサー、ロンリーダンス、ロウワーを始めとした、ぬゆりオリジナル作品群,生きているより楽しそう(理芽)」
【After 3rd】
規則:大枠としての【3期】に分類されるが、【3期】とは「熱異常」であるため、【After 3rd】という固有のカテゴリとして表現することが望ましい。
呼称:読み方は"アフター・サード"である。単に【A3】と表記し、"エースリー"と呼称してもよい。
定義:「熱異常」以降に納品された楽曲であると、現状定義づける。
特徴①:Sideの拡張を始めとした、従来の作品における制約を意図的に解体するようになったことで、より時事的かつ風刺的な作品を自身の速筆を活かしてタイムリーに生成できるようになった。
特徴②:"リスペクトと風刺"という表裏一体の概念を、極めてエゴイスティックな"愛""恩返しの気持ち"で煮詰めることによって生成される、一線を越えた創作群。
《曲群》※Side拡張作品は「タイトル*Side:X」で表記
公開曲:「大女優さん*Side:J」「一千光年*Side:V」
限定公開曲:「『いよわガールズ学園』- オフィシャルゲームプレイトレーラー*Side:IGs」
【After ✖】
呼称:読み方は"アフター・スラー"である。環境依存文字を使用しているため、単に【Aスラー】と表記・呼称してよい。
特徴:考察を進めると、(落涙読み)歌詞の内容が「近況報告」「Side:Jに対する妄執」あるいはその両方であることが分かる。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「バベル/小宮果穂」「ハイヒール/潮田渚(暗殺教室)」「驚異の魔法」
限定公開曲:「アラクネ/蜘蛛(概念)」「粗大ごみの日」「Cloudsurf(想定邦題:旅に出た雲)」「キャットファイト」「クリエイトがある/生志摩妄(賭ケグルイ)」
【Re:2plus】
呼称:読み方は"リ・ツープラス"である。"リツプラ"と略称してもよい。
特徴:2023/11/16現在、本区画が適用される楽曲は「電脳学級会で会いましょう」しかない。本曲は「大女優さん」の劇中作である説が濃厚であり、意図的に他曲より作品の質を下げ、いよわ作品として必要な要素を捨象していると考えられる。従って、過去の作風の再利用は、何らかの特殊な事情や、必要な補完事項が無い限り行われないという説が支配的である。
特徴:Side:Aに虚構を任せる形式の創作群である。この創作形式はハイコンテクストな虚構が許されるため、汎用性が高くコラボ案件の処理や実験的な内容の投稿が可能となる。
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「電脳学級会で会いましょう/ブルーアーカイブ」「たびのまえ、たびのあと/ポケモン」
【Before 4th】
《曲群》※元ネタ有作品は「タイトル/元ネタ」で表記
公開曲:「ゆめみるうろこ/戦ってしまうよ(ゲスの極み乙女)」
【Memoirs】
規則:どの期にも属さない"その他"の楽曲群として運用するが、いよわ曲の性質上、何かしらの共通点が生じるため、都度考察を行うものとする。
呼称:読み方は"メモイアス"または"メモリアス"である
特徴①:「ピアノフィッシュ」以外はタイアップ楽曲であり、「ピアノフィッシュ」自体も本来は仮歌だけが公開されている事実上のボツ曲であった経緯がある。
新曲遅れてるのでお詫び的に
— いよわ (@igusuri_please) 2018年10月7日
さっき制作の合間になんとなく作った仮歌上げときますね
『ピアノフィッシュ』 pic.twitter.com/k1alRS0N8u
特徴②:”回顧”"追憶"が作品のテーマであると論じることができる曲群である。
《曲群》
「ピアノフィッシュ」「われらはハレ」「オレンジスケール」「ハローマイトリート」「メロン・ソーダ・フロート」「スペシャろうぜ」「真夜中はつ雪散歩」「ほんの感想」
※最終更新日:2024/4/21